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ホトトギス Musculista senhousia |
殻長3cm程度。黄緑灰色で、褐色の斑紋があり、その模様が鳥のホトトギスに似ていることから名付けられた。内湾の砂泥底に多く、足糸を出して絡まり合い、しばしば貝床を形成し、海底を覆いつくすことがある。そのため、他の生物の生息を妨げ、漁業被害をもたらす可能性が示唆されている。 |
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ムラサキイガイ Mytilus galloprovincialis |
殻長8cm程度。1920〜30年代に日本に入った移入種で、原産は地中海地域。潮間帯の岩盤や岸壁などに足糸で付着する。「ムール貝」として、また船舶の汚損生物としても有名。なお、近縁種が多く、本種は旧来 M. edulis (ヨーロッパイガイ)と誤認されていた。 |
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ミドリイガイ Perna viridis |
殻長6cm程度。東南アジア原産の移入種。1960年代に瀬戸内海で発見され、東京湾では1980年代に確認された。東京湾以南の内湾の石や岸壁などに足糸で付着する。東京湾では温排水のある場所では越冬可能。近縁種のモエギイガイP. canaliculatus とともに「パーナ貝」として食用にされる。 |
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コウロエンカワヒバリ Xenostrobus securis |
殻長4cm程度。1970年代後半に国内で発見された、オセアニア地方原産の移入種。ムラサキイガイに似るが、殻のふくらみが強くしゃくれた形をしており、より高潮位に多い。淡水域に分布する近縁の外来種であるカワヒバリガイLimnoperna fortunei は、導水管の閉塞などの原因として問題になっている。 |
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アカガイ Scapharca broughtonii |
殻長10cm程度。内湾の砂泥底に出現するが、近年東京湾では激減し、ほとんど見られない。現在市場に出回っている「あかがい」の多くはサルボオである。サルボオに似ているが、放射録が42〜43本と多く、また殻が薄い。サルボオ同様、血液にヘム鉄を持つため肉が赤く見える。 |
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サルボオ(サルボウ) Scapharca kagoshimensis |
殻長6cm程度。内湾の砂泥底に出現する。肉の赤色を猿の頬に例えてサルボオと呼ばれる。殻の放射肋が42本前後であればアカガイ、本種は32本前後、クイチガイサルボオは32―35本前後、サトウガイは37本前後である。なお、サルボオも腹縁が左右でやや食い違う。クイチガイサルボオやサトウガイは、より外洋よりの砂底に生息している。 |
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ウスユキミノガイ Limaria hirasei |
殻長3cm程度になる。殻が非常に薄い。軟体部は赤橙色。写真左はカキ殻に付着していた個体で、殻長7mm程度の幼貝。 |
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マガキ Crassostrea gigas |
殻長15cm程度で、腹縁が鋭く尖る。いわゆる食用の「蠣」。主に汽水域に棲息し、左殻で他の基盤に付着することが多い。東京湾湾奥部では潮間帯から浅瀬にかけて増殖しており、巨大なカキ床(カキ礁)が形成されている。なお本種を含む太平洋のマガキ属は2017年に新設されたMagallana 属とされたが(Salvi & Mariottini, 2017)、従来通りCrassostrea とすべきという反論(Bayne et al., 2017)が提示され、Sigwart et al. (2021) が Magallana を亜属とし、Crassostrea 属に戻している。 |
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ウネナシトマヤ Neotrapezium liratum |
殻長4cmほど。後背縁にキール状の突起がある。汽水域の潮間帯のカキ礁や護岸・転石などの基盤に足糸で付着している。山陰地方では「よこがい」と呼んで食用としている。 |
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トリガイ Fulvia mutica |
殻長7cm程度。内湾潮下帯の泥底〜砂底に生息している。殻に放射状の肋があり、毛の生えた褐色の殻被を持つ。足の部分は食用として流通しており、水産重要種として漁獲されている。 |
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サビシラトリ Macoma contabulata |
殻長6cmほどの、白色で扁平な殻を持つ。輪脈に黒褐色の模様が出る個体が多い。内湾の砂泥底に分布する。普段は砂泥中に潜っているが、殻の後端が伸びており、そこから非常に長い水管をのばし、水中の有機物を吸い込んでいる。 |
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ヒメシラトリ Macoma incongrua |
殻長3cmほどの、灰白色で扁平な二枚貝。内湾の泥底に分布する。殻の後端は右にねじれており、延長しない。サビシラトリと同じく、普段は砂泥中に潜っており、長い水管をのばして水中の有機物を吸い込んでいる。 |
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ゴイサギ Macoma tokyoensis |
殻長5cmほどの、白色で褐色の殻被を持つ二枚貝。内湾潮下帯の泥底に生息する。ヒメシラトリ同様、殻の後端は右にねじれているが、ヒメシラトリに比べて殻高が低く、細長い。 |
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ユウシオガイ Jitlada
culter |
殻長2cmほどの、白色〜黄桃色の薄質殻のを持つ。内湾汽水域の潮間帯の泥底に生息する。ユウシオガイは、東京湾では1980年代以降ほとんど確認されず、相模湾においても絶滅とされていたが、2010年代以降に再び少数ながら確認されるようになった。近縁種トガリユウシオガイJ. juvenilis (過去にはM. culter とされていた)とは殻内の套線、殻頂付近の輪肋、表面の光沢、殻高,後端の形状などに差がある。 |
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サクラガイ Nitidotellina hokkaidoensis |
殻長3cmほどの、桃色の薄質な殻を持つ。内湾の潮間帯から潮下帯にかけての砂泥底に生息する。細く二本に分かれた水管をもつが、長さは短い。 |
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イソシジミ Nuttalia
japonica |
殻長6cmほどで、殻は扁平、褐色の殻被を持つ。靱帯が大きく目立つ。左殻の膨らみが強いものをイソシジミ、両殻の膨らみがほぼ均等なものをワスレイソシジミとしているが、両者の変異は連続的であり、より靱帯が大きく殻の厚いアツイソシジミN. solida を含め分類学的な再検討が必要。ワスレイソシジミとされる型は東京湾周辺を含み東日本に多い。 |
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ハザクラ Gari crassula |
殻長5cmほど。やや前後に長く、殻被は黄褐色で、殻頂から放射状に黒褐色の条線が伸びる。房総半島東岸の干潟で出現するが少ない。過去に用いられていた学名G. minor は、Willan (1993)でマスオガイに用いられている学名G. elongata の種のシノニムとされ、その影響でハザクラがマスオガイと同種とされている図鑑もあるが、ハザクラはマスオガイとは別種。 |
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シズクガイ Theora
lubrica |
殻長1cmほど、楕円形の白色半透明の薄質な殻を持ち、"fragilis "という種小名の通り非常に脆い。内湾潮下帯の軟泥底に生息する。少なくとも東京湾産の個体は、Boyd (1999) がT. lubrica の特徴で、T. lata (=T. fragilis )との区別点とした、殻内面の殻頂付近から腹縁前方に向けた肋がある。 |
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ヤマトシジミ Corbicula japonica |
殻長4cmほどの黒褐色の貝。前背縁および後背縁が直線的もしくはやや凹み、幼貝時には放射状の褐色の模様がある。いわゆる食用にする「しじみ」のほとんどが本種。汽水域に多く分布する。昆虫にも同名の種があるが、本家はこちら。 |
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シジミ属の1種 Corbicula sp. |
殻長3cmほど。上記のヤマトシジミに比べ、前背縁および後背縁が膨らみ、殻表が黄色みが強く、輪肋がまばらである。中国大陸からの移入種である、タイワンシジミもしくはウスシジミ種群と考えられる。日本全国で1990年代より出現し、問題視されている。淡水域から汽水域まで分布し、在来のマシジミとの競合および交雑の危険性が示唆されている。 |
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ハナグモリ Glauconome angulata |
殻長4cmほどで、褐色の殻被を持つ。殻の質は薄い。日本での最大産地であった諌早湾湾奥の個体群が全滅したことで話題になった種。東京湾以外の日本の産地は、有明海、瀬戸内海西部、吉野川河口が知られている。「マツカゼハナグモリ」と呼ばれる沖縄産の集団は殻がより前後に長く、別種の可能性が高い。 |
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バカガイ Mactra chinensis |
殻長7cm程度。内湾の砂泥底に生息する。殻は薄く表面はなめらかで、放射状の模様がある場合が多い。同属のシオフキに比べ、殻が三角形に近い形をしている。いわゆる「あおやぎ」として食用にされる。 |
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シオフキ Mactra
quadrangularis |
殻長4cm程度。上記のバカガイに似ているが、殻の肩部が角張っており、輪脈がはっきりとしている。バカガイに比べ小型で肉が少なく、砂吐きが悪いためあまり食用としては利用されていないが、味が悪いわけではない。房総半島の外洋に面した砂浜にはよく似たヒメバカガイ M. crossei が多産する。 |
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チヨノハナガイ Raetellops cf. pulchellus |
殻長2cm程度。内湾の泥底に生息。殻はたいへんに薄く脆い。シズクガイと同所的に出現することが多い。外洋の砂底にも近似種が生息しており、複数種が存在すると考えられる。 |
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ウメノハナガイモドキ Felaniella sowerbyi |
殻長6mmほどの白色の二枚貝。九州では絶滅に瀕しているといわれているが、小櫃川では前浜干潟で多数が出現する。国内移入種の可能性が指摘されている。 |
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オキシジミ Cyclina aff. sinensis |
殻長5cmほどの黒紫色〜褐色の貝。腹縁に細かい刻みがある。和名にシジミとあるがマルスダレガイ科でありシジミ科ではない。東京湾では湾奥部の江戸川放水路や新浜湖の泥底に多いが、他の地点ではまれ。沖縄県RDBにでは、Gang Ni et al. (2012)に基づき、C. sinennsis は沖縄産のダテオキシジミと遺伝的に一致し、本州の集団とは異なるとしている。過去に本種に用いられていた、タイプ産地が「Japan」であるC. orientalis が有効である可能性があるが、検討が必要。 |
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カガミガイ Dosinia (Phacosoma) japonicum |
殻長8cmほど。白色でほぼ円形で、殻頂部のみがしゃくれた形になっている。輪肋がはっきりしている。東京湾内では内湾域で広く見られるが、個体密度はいずれの場所でも高くない。 |
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コタマガイ Macridiscus melanaegis |
殻長7cmほど。外洋に面した潮間帯〜潮下帯の砂底に分布。殻表は細かい肋に覆われており、ざらついている。色彩は変異が多いが、3本の放射紋を持つ。よく似たオキアサリM. multifariusは、より殻の膨らみが強く、殻高が高い。 |
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ホンビノスガイ Mercenaria mercenaria |
殻長8cmほど。近年、東京湾で確認された移入種。京浜運河から富津にかけての砂泥底やカキ礁の周辺に多く見られる。アメリカではクラムチャウダーの材料として水産利用されており、日本でも「白はまぐり」等の商品名で流通しているが、ハマグリの仲間ではない。 |
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チョウセンハマグリ Meretrix lamarckii |
殻長10cmほど。殻は厚く表面は光沢がある。ハマグリに似るが、殻の膨らみが弱く、腹縁のカーブも緩やかで。套線湾入下部の形状も異なる。東京湾よりも、外洋に面した房総半島の東岸の九十九里などで多く見られる。碁石の原材料は本種。 |
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ハマグリ Meretrix lusoria |
殻長8cmほど。殻は厚く表面は光沢がある。シナハマグリに比べ、後背縁が直線的で長い。東京湾の在来の個体は後背縁が非常に長いものが多かったが、現在見られる個体のほとんどは写真の個体程度である。近年、酷似する外来の別種が東京湾に意図的に移入されており、その悪景況が懸念されている。市販の「はまぐり」の多くは下記のシナハマグリやタイワンハマグリとされる種。また本種の学名には疑念がある。 |
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シナハマグリ Meretrix pethechialis |
殻長7cmほど。ハマグリやチョウセンハマグリに似ているが、後背縁が弧を描き短く、殻頂が中央よりに位置し、殻表の模様がジグザグでほぼ一定である。東京湾で見られるものは、潮干狩り用に放流されたものや、アサリ種苗に混入したものの可能性が高い。なお、市販品では殻被が傷んでいることが多い。 |
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ウスカラシオツガイ Ptericola cf. lithophaga |
殻長2cmほどになり、殻の形態は変異が大きい。白色地に褐色の斑紋があることが多い。砂泥底の沈木・転石やムラサキイガイ・カキ礁などで見られる。東京湾内では1989年に京浜運河で初めて記録された外来種だが、由来などは不明。 |
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アサリ Ruditapes philippinarum |
殻長4cmほど。食用として有名。東京湾産のものは一般に殻高が低く、殻表の斑紋が白っぽくコントラストが高いとされているが、湾奥泥低のものは三番瀬や木更津などの他の東京湾産のものに比べて模様のコントラストが弱く、全体に灰色を帯びたものが多い。市販のアサリには、形態的に明瞭に異なる近似種?が混在しており、木更津でも採集されていることから定着・交雑が懸念される。 |
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ウチムラサキ Saxidomus purpurata |
殻長10cmほど。潮間帯〜潮下帯の砂底に生息。東京湾では木更津〜富津周辺で多く見られる。名前の通り内面が濃紫色である。市場には「橋立貝」「大あさり」の名で出回っている。 |
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ヒメカノコアサリ Timoclea (Chioneryx) micra |
殻長1cmほど。潮間帯下部〜潮下帯の砂泥底に生息する。東京湾では、古い死殻が多く出現するが、生貝を見ることはほとんどない。 |
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イガイダマシ Mytilopsis cf. sallei |
殻長2cm程度。中部アメリカ地方原産の外来種。1974年に静岡県で発見され、東京湾には1980年代に分布が確認された。比較的低塩分の水路などで見られる。低温に弱いが、温排水の影響などで越冬できるかもしれない。殻の形態に変異が大きく、また近似種アメリカイガイダマシ M. leucophaetaが混在する可能性が指摘されている。 |
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ケシトリガイ Alveinus ojianus |
殻長2mmほどの微小な貝。泥質の内湾に生息。潮間帯で得られるものはほとんどが死殻であり、潮下帯に多く産すると考えられるが、微小なため報告が少なくあまり記録がない。 |
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ガタヅキ Arthritica cf. reikoae |
殻長2mmほどの微小な貝。泥質の干潟の底泥の中で見られ、東京湾内湾の各地および青森〜沖縄で記録があるが、全てが同一種であるかどうかは不明。 |
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オウギウロコガイ Galeommella utinomii |
殻長8mmほどで、殻は非常に薄い。目立つ放射肋があり、赤橙色の突起のある軟体部が殻を覆う。潮間帯下部〜潮下帯の砂泥底の転石下に見られ、直立して匍匐する。東京湾では絶滅状態とされ、非常にまれ。 |
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マルヤドリガイ Montacutona japonica |
殻長3mmほどの微小な貝。砂質の前浜干潟に見られる。ブンブクヤドリガイ類の種は棘皮動物に寄生する種が多いが、本種ではそのような例は見つかっていない。 |
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ヒメマスオ Cryptomya busoensis |
殻長1cm程度。内湾の泥底に分布する。殻を完全には閉じられず、後端が裁断状になっており隙間が開いている。東京湾ではあまり数は多くない。 |
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オオノガイ Mya japonica
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殻長10cm程度になる大型種。殻を完全には閉じられない。内湾の泥底に深く潜り、長い水管を伸ばしている。学名に混乱があったが、Zhang J.L. et al. (2018)で従来キタノオオノガイに用いられていたM. japonica が本種のものであるとされ、キタノオオノガイは M. uzenensis とされた。海外では近似種のアメリカオオノガイ(セイヨウオオノガイ)M. arenaria がホンビノスガイ同様クラムチャウダーに利用されている。 |
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クチベニガイ Corbula erythrodon |
殻長3cm程度になる。殻表は淡桃色で光沢があり、輪肋が目立つ。殻の内側の周縁部は紅色に縁取られ、和名の由来となっている。外湾部の砂底に分布する。 |
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ソトオリガイ Exolaternula liautaudi |
殻長4cmほど。周辺が橙色に縁取られた薄い殻を持つが、完全には閉殻できず、前後に隙間ができる。殻頂はほぼ中央。砂泥底に埋在し、東京湾湾奥部では比較的多く見られる。 |
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マテガイ Solen strictus |
殻長10cmほどの、独特の細長い形状をした二枚貝。危険を感じると、水管を自切する。地方によっては食用にされている。夏に数cmの小型個体が多数見られ、水管から水を拭きだして遊泳することがある。 |
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エゾマテガイ Solen krusensterni |
写真の個体は殻長3cmほど。マテガイに比べてやや太く、全体に反っている。潮下帯に棲息する。 |
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キヌマトイガイ Hiatella orientalis |
殻長2cm程度。内湾〜外洋の浅海域に生息。海藻や岩、護岸などの基質に足糸で付着する。生息環境により、形態に変異が多い。 |
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マダコ Octopus sinensis |
体長約50cm。いわゆる食用とされるタコ。一般に使われていた学名(Octopus vulgaris )は大西洋の種のもので、日本近海産の種についてはO. sinensis が妥当であることがGleadall (2016)により示された。 |
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ヒョウモンダコ Hapalochlaena fasciata |
体長約10cm。明青色の環状の紋がある。「毒ダコ」として有名だが、多くの知見は海外産のM. maculosa のもので、また多くのタコは咬毒を持つ。また近年に関東周辺で出現するようになったとする報道もあるが、1970年代から房総半島では確認されている。 |
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ヒメイカ Idiosepius paradoxus |
体長約2cmと世界最小のイカ。腕が太く短く、外套膜の背側にある粘着細胞から粘液を出して海藻などに付着している。東京湾ではアオリイカ同様、湾口部に近い場所のアマモ場などで見られるが、時にお台場などでも見られる。 |
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アオリイカ Sepioteuthis cf. lessoniana |
体長約40cm。東京湾内では比較的湾口に近いアマモ場などで見られる。5〜6卵の入った卵塊を房状に海藻などに産み付ける。なお、日本近海のアオリイカは3種を包含していることが示唆されている。 |