ベリルイソギンチャク Anthopleura inornata sensu Uchida & Soyama(手前)とヨロイイソギンチャク A. cf. uchidai。よく似た2種だが大きさが異なり、またおおよそだがベリルイソギンチャクの方が低潮位に多い。周囲にはイシダタミ Monodonta labio やケガキ Saccostrea kegaki が多産する。


イワガニ Pachygrapsus crassipes。岩礁域のカニの代表種と言えるだろう。


ミドリイソギンチャク Anthopleura fuscoviridis。岩礁と砂地の境界で多く見られる。体壁の疣が緑色なのが特徴。


サンゴイソギンチャク Entacmaea quadricolor。形態により複数の種に分ける場合もあるようだが、変異が連続的であり、しかも個体レベルでも安定的ではなく触手が膨らんだり伸びたりする。


コベルトカニモリ Cerithium kobelti。岩礁の間の礫がたまったような場所で見られる。別名コオロギ。近くにはタツナミガイ Dolavella auricularia も見られた。


ヒオウギ Mimachlamys nobilis。外套膜に青い眼点が並ぶ。


ケヤリムシ Sabellastarte japonica。ポンポン状?に広がる鰓冠の色彩変異が豊か。


イバラカンザシの1種 Spirobranchus sp.。この鰓冠も不思議な色彩。


ニッポンウミシダ Oxycomanthus japonicus。下手にさわると腕がまとわりいてたいへん厄介。


オオウミシダ Tripiometra afra macrodiscus。腕長40cmほどもある大型の種。ただし腕は10本と少ない。


ラッパウニ Toxopneustes pileolus。ラッパ型の叉棘に覆われており、内側に短いが鋭い3本の鈎状突起があり触れると叉棘が閉じて毒が注入される。表面にほぼ無色透明なエビがいることがあるが種は判らない(というか、見えない)。付近には同属のシラヒゲウニ T. gratilla もいた。


ヤツデヒトデ Coscinasterias acutispina。岩礁域に多いヒトデで、8腕の個体が多い。本種は良く分裂し、腕が4本ずつ、つまり真っ二つに別れた後、切断面に4本の腕が再生するため、この個体のように体の半分ずつで腕の大きさが異なる個体が多い。


転石の下にはクロモンシリス Alluaudella madagascariensis が多く見られた。独特の斑紋が目を引く。まわりのフジツボはサンカクフジツボ Balanus trigonus。ミジンツツガイの1種 Caecidae sp. も写っているがたいへん小さい。


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