東京港生物調査

2011年6月の東京港

2011.6.26


(写真:多留聖典)

 東京港の海面は、赤潮状態で赤褐色であった。おそらく酸素状態もあまりよくないのだろう、水面上にイソガニやタカノケフサイソガニが姿を現していた。


 ライトを照らしながら、ほとんど視界のない水中に入り、海底付近に到達すると光が通り抜けていた。近くの岸壁にライトを当てると、予想以上に多くの生物の姿があった。写真はコノハエビとオトヒメゴカイの一種。


(写真:多留聖典)



(写真:多留聖典)

 壁面に垂れ下がるユウレイボヤ類をめくってゆくと、中にはヒラツノモエビの一種が見られた。ライトを当てると素早く姿を隠してしまう。まだ活発に活動していた。


 ユウレイボヤ類の上にも、周りのタテジマイソギンチャクの上にも、たくさんのウミウシが這っていた。おそらくオショロミノウミウシ属の一種であろう。本種は移入種とされており、過去にも時折見かけられたが、今回は非常に高密度で見られた。


(写真:多留聖典)

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