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宮崎探訪(1)
(第21回魚類生態研究会)

2010.2.7

 


(写真:多留聖典)

 2010年2月6-7日、宮崎大学で第21回 魚類生態研究会が開催された(発表タイトルは過去のものも含め、長崎大学水産学部の進化行動生態学研究室のサイトに掲示されているので割愛)。終了後、例によって近隣の海岸を巡ってみた。筆者は以前、調査地である延岡にしばらく滞在していたが、岩礁域の魚類が専門だったため当時の干潟の無脊椎動物の記録(憶?)があまりない。
 まだ別送した調査器材を受け取っていないが、まずは読賣球団のキャンプ地、宮崎市の総合運動公園に向かった。駐車場のすぐ脇に加江田川河口に繋がる小さなラグーンが形成されている。ヨシをかき分けると、カワザンショウ、ヒナタムシヤドリカワザンショウが這っていた。


 まだ長靴程度しか器材がないため、奥に踏み込むことはできず、ラグーンではカワザンショウ類程度しか見つけられなかった。
 次に加江田川河口へと向かった。両岸は護岸されているが、軟らかな砂泥底の中州には広いヨシ原があり、スナモグリ類のものと見られる棲孔が広がっていた。ヨシの周囲には、ヘナタリ、カワアイ、ホソウミニナ、カワザンショウ、クリイロカワザンショウ、アシハラガニなどが見られた。


(写真:多留聖典)



(写真:多留聖典)

 護岸と連続する転石を起こすと、越冬中でまだ動きが鈍いが、ツブカワザンショウ、カワゴカイ類、ヒメハマトビムシ、ドロクダムシの1種、ハマダンゴムシ、タカノケフサイソガニ、カクベンケイガニ、フタバカクガニが現れた。本日は採集器具がないため、そのまま転石を戻し、本日の目的地であり、以前の研究の調査地であった懐かしい海の待つ延岡へと移動することにした。

※ (c) 東邦大学理学部東京湾生態系研究センター 出典を明記しない引用を禁じます。
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