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宮崎探訪(3)
(第21回魚類生態研究会)

2010.2.9

 


(写真:多留聖典)

 次に訪れたのは、延岡市の北部に位置する熊野江川河口である。ここは、2007年に記載されたクマノエミオスジガニのタイプ産地である。残念なことに、建築廃材などの産業廃棄物が目に付く。しかも冬はカニ類はあまり活動していないので、観察には適さない。それでもとりあえず、どんな生物がいるかを調べてみた。


 広大なヨシ原にはフトヘナタリがいるのが見えた。そして定番のカワザンショウ類もあちこちに目に付いた。カワザンショウガイ、ツブカワザンショウ、クリイロカワザンショウといった構成である。


(写真:多留聖典)



(写真:多留聖典)

 クリークの中にはカノコガイ?、ハザクラ、ユビナガホンヤドカリが見られた。残念ながらクマノエミオスジガニ(どころか、カニ類)は全く発見できなかった。スコップでヨシ原を掘り返せば見つかるのだろうが。クリークの底に何かいないかと、100円ショップで購入した裏ごしを入れて篩ったところ、微小な二枚貝が多数メッシュに残った。東京湾でもときどき見られるガタヅキの1種であった。
 潮が満ちてきたので、干潟探索を切り上げて、次の目的地に向かうことにした。

※ (c) 東邦大学理学部東京湾生態系研究センター 出典を明記しない引用を禁じます。
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