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フォーラム「海中から見た東京湾」(2)

2005.12.10


(写真:多留聖典)

第一部に引き続き、聴衆から寄せられた質問に対し後援者が一人づつ意見を述べ合う討論会が行われた。司会進行は東京湾の取材から水中レポーター・ライターへの道に進み、ベラ類の餌資源利用についての研究暦もある須賀潮美氏。現在のところ、「黄金崎スカシカシパンプロジェクト」最小個体レコード保持者でもある。


 これからの東京湾はどうなってゆくのか、そしてどうあるべきか、そして目指す方向性のためには何をすべきなのか、多くの意見が出された。視点が違っても、「触れ合える」「豊かな」「心安らぐ」海にしたいという思いは共通。「(東京港水中生物研究会会長の)須賀次郎さんが死ぬまでにはお台場をスノーケリングスポットに」という意見も風呂田から。そこに司会の須賀潮美氏から「じゃあ数年以内に・・・」というツッコミが。あわてて「二人は実の親子なんです」と風呂田がフォローする場面も。 


(写真:多留聖典)



(写真:多留聖典)

 最後に、いつも潜水調査にご協力いただいている船の科学館学芸部の藤井氏から、東京湾の海をどのように伝えてゆくか、船の科学館として、今後の方向性が示された。まずは観察会やガイドブックの充実、そしてさらにフォーラムの回を重ねてゆくことで、より多くの視点からの意見が求められることなど。

 今回は初回ということで、こじんまりとした雰囲気のフォーラムであったが、今後も続けてゆくことになるだろう。関係各位もそうでない人にも、よろしく申し上げる次第である。 


 ちなみに、フォーラム会場となった船の科学館フローティングパビリオン羊蹄丸のエントランスで、写真展「東京港の生きものたち」が、2005年11月19日(土)〜12月4日(日)の16日間にわたり開催された。東京湾水中生物研究会のメンバーや東京新聞の方が撮影した、めったに見られない東京湾の水中映像が展示された。普通の水中写真と一味違った、きれいなだけではない(というか、きれいではない)映像はいかがだっただろうか。


(写真:多留聖典)

※ (c) 東邦大学理学部東京湾生態系研究センター 引用元を明記しない引用を禁じます。
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